小説などの長文に適した素直なフォルム
伝統書体に似たフォルムをしていますが、復刻版ではありません。現代的な雰囲気も加味した、調和のとれた書体です。明朝体のかな自体もともと独特のクセがあると言えないこともありませんが、靜明朝はそれでも極力「クセ」を抑えた素直な書体となっています。靜明朝には「大かな」と「小かな」があります。このフォントは「大かな」です。横組みに適しています。現代文学にマッチする読みやすいフォルムです。 この書体は、当社タイプデザイナー金井和夫の普段使いの文字をベースとし、伝統的な明朝体に現代的な雰囲気を加味したフォルムイメージを持っています。「L(ライト)」、「R(レギュラー)」、「M(ミディアム)」、「DB(デミボールド)」、「B(ボールド)」の、合計5ウェイトで構成されています。 また、オールドなイメージを残しつつも、その概念にとらわれず大仮名に設計してあるので、近代的な組版にも対応するマルチな性格を備えています。
横組みに適している理由とは
現代は、すっかり横組みの文化。英文との混植が増えたこともあり、機能性を重視してほとんどの書類は横組みになっています。しかし、かなは本来縦組みに適した作りになっています。それを横組みすると、さまざま問題がおきます。横幅が狭い文字種が多いからです。ベタ組みすると文字間が広く開いてしまう箇所が多くなり、大変読みにくくなります。私たちは実は「習慣」のもとに、普段から読みにくい文章を読まされているのです。 靜明朝大かなは、横幅が狭い文字種を心持ち広く、そして、全体を大きめに設計しました。こうすることで文字間のばらつきが緩和され、横組みの文章も読みやすくなります。
他社「総合書体」との「共存」
現在、世の中に出回っているフォントの数はすでに数え切れないほどになっています。明朝体に限ってもまた然り。 靜明朝かなは5ウェイトありますが、それぞれの太さにさほどの差がありません。本来は3ウェイト展開にすべきかも知れませんが、あえて5ウェイトにしたのにはそれなりの理由があります。 かなフォントは、単独ではあまり存在意義はありません。漢字と組み合わせてはじめて「意味」が生じます。 フォントのウェイト呼称は、ほとんどのベンダが「ライト」から「ウルトラ」に至る7から9ウェイト展開をしています。ただ、それぞれの太さに明確な基準はなく、各ベンダの判断によります。ですので、例えば「ライト」でも太さが微妙に異なってきます。かなフォントがそれに対応するには、細かいウェイト展開が必要となります。 当社かなフォントの細かいウェイト展開は、それが理由です。お好みに合わせて合成フォントをお楽しみいただければ幸いです。
靜明朝大かな-R-Freeについて
靜明朝大かなファミリーにご興味をお持ちいただき、ありがとうございます。 本書体は、製品版のRegularウェイトをお試しいただけるものです。 製品版に制限(濁音・半濁音は未収録)を加えています。また、プロポーショナルメトリクス、ペアカーニングはほどこされていません。 靜明朝大かなファミリーは、以下の5ウェイトから成り立っています。
ウェイト
●ALL[フルウェイト] ●L[ライト] ●R[レギュラー] ●M[ミディアム] ●DB[デミボールド] ●B[ボールド]
動作環境
Mac ●ハードウェア / MacOSX 10.0.0 以降 macOS 10.15までの各バージョンのいずれかがストレスなく動作する Macintosh ●ハードディスク容量 / 1ウェイト毎に4MBのハードディスクスペース ※OpenTypeは、将来的にOSのバージョンが上がっても継続してご利用いただけます。 ※技術的には ATM をインストールした MacOS 8.6〜9.2.2、MacOS X 10.0〜10.9 で表示・印刷は可能ですが、Apple 社のサポートサイクルに則り、サポート対象とはしておりません。 Win ●ハードウェア / Windows2000、WindowsXP、WindowsVista、Windows7、Windows8、Windows8.1、Windows10 の各バージョンのいずれかがストレスなく動作する PC/AT 互換機 ●ハードディスク容量 / 1ウェイト毎に4MBのハードディスクスペース ※OpenTypeは、将来的にOSのバージョンが上がっても継続してご利用いただけます。 ※技術的には 上記すべてのバージョンで表示・印刷は可能ですが、Windows8.1 以前は Microsoft 社のサポートサイクルに則り、サポート対象とはしておりません。
収録文字
本書体は、試用版でありながら、すべての文字種を収録しておりますが、プロポーショナルメトリクス、ペアカーニングはほどこされていません。 完成された機能をご希望の際は、製品版フォントをお求めください。
ライセンスについて
本書体をご利用いただくには、以下のライセンスに従っていただく必要があります。 ●本書体の著作権について 本書体(靜明朝大かな-R-Free.otf)の著作権は当社(REN FONT / タイポグラフィクス蓮)が全権保有しています。ご使用者の方へは、ライセンス(使用権)をお貸し出しする、という形を取っています。基本的な適用範囲はトライアルフォントにおいても製品版と同様です。 当社はライセンス項目を予告なく変更できるものとします。 ●使用期限について 使用期限は、弊社が権利保有をしております限り、ライセンスのお貸し出し期限を無期限といたします。 ●保障と損害責任 このフォントを使用したことにより発生したいかなる損害(データ損失等を含む)についても、作者や転載者は責任を負いません。 ●許諾ライセンス範囲 1. 使用範囲 商用利用・非商用利用を問わず、印刷表現(紙媒体)および画像化の目的であればライセンスを許諾いたします。この範囲であればご自由にお使いいただけます。 2. フォントデータの改変・再配布 フォントデータの改変・再配布は許諾いたしません。 3. プログラムへの組込でのご使用 プログラム等への組込に使う場合は、1.、2.の区別にかかわらずその都度お尋ねください。 4. 使用不許可対象者 暴力団をはじめとする反社会団体、反社会的行為を目的とする集団・個人および反社会的国家とその構成員による使用は一切認めません。 なお、ライセンスの詳細は、オフィシャルサイトで全条項ご確認いただけます。 ライセンス: https://www.renfont.com/license.html
書体仕様の詳細など
書体仕様の詳細: https://www.renfont.com/details.html 書体作者の紹介: https://www.renfont.com/author.html
コリスさんのブログに当社フォントが掲載されています
日本語のフリーフォント 総まとめ -商用サイトだけでなく紙や同人誌などの利用も明記 https://coliss.com/articles/freebies/japanese-free-fonts.html