味わい深い余韻を残す印象的な書体。
究極の流麗さを追求した、明朝風と行書風のハイブリッドフォルムフォントです。連綿にすることで、あでやかさは一層強調されますが、多用すると煩さの原因になります。「余韻」は距離の遠い部分、密集してしまう部分は、あえて繋がない選択肢を取りました。一文字ひともじ丹念に心を込めて曲線を描きあげています。その名のごとく心地よい余韻を残してくれる味わい深い書体です。 この書体は、当社タイプデザイナー金井和夫の普段使いの文字をベースとした、明朝・行書の複雑なフォルムイメージを持っています。「L(ライト)」、「R(レギュラー)」、「M(ミディアム)」、「DB(デミボールド)」、「B(ボールド)」の、合計5ウェイトで構成されています。 また、オールドなイメージを残しつつも、その概念にとらわれず大仮名に設計してあるので、近代的な組版にも対応するマルチな性格を備えています。
舞踊・舞踏の心や動きを表現する
余韻かなファミリーの各書体は、まるで日本舞踊のような優雅さ、ワルツのような軽快さを表現しています。ほとんどの文字が正統派の明朝体からはかけ離れたフォルムをしていながら、訴求力や優美さを損なわないよう、細心の注意を払いました。 特徴が強いので、長文には向きませんが、短い本文組みや、ちょっとした見出しに使ってみてください。躍動感に満ちた、訴求力のある紙面になるはずです。縦組み、横組みともプロポーショナル加工を加えました。また、ペアカーニングも緻密にほどこしてあります。
■ウェイト
●ALL[フルウェイト] ●L[ライト] ●R[レギュラー] ●M[ミディアム] ●DB[デミボールド] ●B[ボールド]
■特長
●両仮名 日本語文章の約70%はひらがな、カタカナが占めているといわれます。それだけに紙面の雰囲気を左右し、決定づける重要なアイテムです。 余韻かなのウェイトは5つ。本来、長文に向かない書体ですが、伝統的なオールド書体の雰囲気も持ち合わせており、一番使用頻度の高いLウェイトも制作しました。微妙な太さの違いがあるので、用途は意外に広いかも知れません。 そのフォルムは、しなやかでなめらか。払いを強調して舞踊のような躍動感を演出します。先端は全て丸く処理、終筆も文字により独特の形にしてあります。カタカナは、その最大の特徴である「直線的フォルム」を残し、ひらがなの曲線を加味しバランスを取るという難しさにあえて挑戦した野心作となっています。 ●欧文・数字 欧文・数字は、奔放な両かなとは異なり、クセの少ない伝統的なイメージにデザインしました。わずかに「K」「Q」「R」のテールに「かな」の雰囲気を持たせてあります。 格調高いGaramond調の形状ですが、若干現代風な設計になっています。欧文書体としての単独使用にも十分に耐えうる、和文付嘱書体としては稀な、非常に高い完成度を持っています。
■動作環境
Mac ●ハードウェア / MacOSX 10.0.0 以降 macOS 10.15までの各バージョンのいずれかがストレスなく動作する Macintosh ●ハードディスク容量 / 1ウェイト毎に4MBのハードディスクスペース ※OpenTypeは、将来的にOSのバージョンが上がっても継続してご利用いただけます。 ※技術的には ATM をインストールした MacOS 8.6〜9.2.2、MacOS X 10.0〜10.9 で表示・印刷は可能ですが、Apple 社のサポートサイクルに則り、サポート対象とはしておりません。 Win ●ハードウェア / Windows2000、WindowsXP、WindowsVista、Windows7、Windows8、Windows8.1、Windows10 の各バージョンのいずれかがストレスなく動作する PC/AT 互換機 ●ハードディスク容量 / 1ウェイト毎に4MBのハードディスクスペース ※OpenTypeは、将来的にOSのバージョンが上がっても継続してご利用いただけます。 ※技術的には 上記すべてのバージョンで表示・印刷は可能ですが、Windows8.1 以前は Microsoft 社のサポートサイクルに則り、サポート対象とはしておりません。
■収録文字
796文字 この書体は、すべてのフォントフォーマットにおいて、Adobe-Japan1-3 に準拠し制作されています。含まれる文字種は以下の通りです。 ●仮名 ・平仮名(全角全文字) ・片仮名(全角全文字) ●欧文 ・プロポーショナル欧文 98文字 ・90度時計回り回転プロポーショナル欧文 98文字 ・全角欧文 98文字 ●記号類 ・常用する句読点類・約物類のみ ●罫線類 ・罫線素片類(全角・半角)
書体仕様の詳細・ライセンス情報など
オフィシャルサイトをご参照ください。 書体仕様の詳細: https://www.renfont.com/details.html ライセンス: https://www.renfont.com/license.html 書体作者の紹介: https://www.renfont.com/author.html